シャンパンはルイ15世の時代(1715年 ~ 1774年)にフランスの宮廷への普及に成功し、ヨーロッパの諸外国でも貴族や女性たちの愛飲酒となったため、今日の大手シャンパンメーカーの何軒かの祖先がシャンパンの販売と輸出を始めるようになりました。
これら最初のシャンパーニュ商は、ランス、エペルネ、そしてアイ村で商売を始めたのです。ドン・ピエール・ペリニョンが亡くなった1715年前後です。
最も知られているのは、ベルタン・デュ・ロシュレ、シェルタン、ドルアン・ド・ラ・ヴィヴィル、ゴセ、ド・パルテレーヌなどです。
そして、このシャンパーニュ商の成功をみて、高価なスパークリングワインの生産に必要なノウハウと十分な財力を持ったシャンパーニュメゾンがシャンパンビジネスを専業として始めました。
1729年 リュイナール、
1743年 モエ・エ・シャンドン、
1757年 アンリ・アベレ、
1760年 ランソンとドゥラモット、
1772年 ヴーヴ・クリコ、
1776年 ルイ・ロデレール、
1785年 バイパー・エドシック
1798年 ジャクソンなどです。
とりわけ、ルイ15世が発泡性ワインのみについて樽ではなくてボトルでの運搬を認めた1728年の翌年にリュイナールが設立されたのは特徴的です。
続いて19世紀の技術革新の恩恵を浴して「グランド・マルク」(大規模なシャンパン・メゾン)が次々と設立されました。
1808年 アンリオ、
1811年 ペリエ・ジュエ、
1812年 ローラン・ペリエ、
1818年 ビルカール・サルモン、
1820年代 G・H・マムとボランジェ、
1830年代 ボワゼル、ドゥーツ、ポメリー、
1840年代 クリュッグとポル・ロジェ、
1850年代 デュヴァル・ルロワ、
1860年代 アヤラとカナール・デュシェーヌなどです。
こうして、今日シャンパーニュを象徴する名前が登場します。
これらシャンパン・メゾンの生産は19世紀初めには年間60万本の販売でした。19世紀の終わりには3000万本にも拡大しました。
シャンパンメーカーの設立の鍵は「宮廷」?・・・シャンパンのそうだったのか!⑫
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