このページはワイン検定の受験を考えている方向けの、メールマガジンのサンプルです。
ワイン検定(ブロンズクラス)テキスト【P12~P13 ワインの造り方】(2023.1.16更新)
白ワインと赤ワインの造り方
赤ワインと白ワインでは、主発酵と圧搾の工程が入れ替わることが急所です。
【赤ワイン】(図の一番上、紫色の工程)
赤ワインは、皮や種を果肉と一緒に粉砕し、そのまま主発酵するのです。赤ワインには、通常、黒ブドウ(赤ブドウとは言わない)を使います。
【白ワイン】(図の一番下、緑色の工程)
一方で、白ワインは、ブドウを圧搾をして皮を取り除いたうえで、果汁のみを主発酵します。白ワインには、通常、白ブドウを使います。
皮や種を取り除かずに発酵させるか、取り除いて発酵させるかの違いです。
それでは、ここで問題です。
問題
第一問
黒ブドウを使って、白ワイン製法をしたら、何ワインができますか?
答えは、白ワインです。
そうなる理由は、黒ブドウは皮は黒いけれど、果汁は白だからです。
また、シャンパーニュを見てみましょう。
シャンパーニュは、白ブドウ一種と黒ブドウ二種を使った白ワインから造ります。。
品種は、黒ブドウのピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、白ブドウのシャルドネ
黒ブドウを使っていても、シャンパーニュには色がついていないものがほとんどです。
第二問
白ブドウを使って、赤ワイン製法をしたら、何ワインができますか?
答えは、オレンジワインです。
オレンジワインというのは、オレンジ色をしたワインです。
赤ワイン製法のため、皮を一緒に主発酵するので、色がオレンジ色となり、コクが出るワインです。
これは、テキストに書いていないので、検定テストには出ませんが、
オレンジワインは、最近流行なので、聞く機会もあるかもしれません。
ロゼワインの造り方
次に、ロゼワインの造り方ですが、3種類の方法があります。
①セニエ法(図のオレンジ色の工程)
赤ワインと同じ造り方で造ります。ただ、果皮と一緒に漬け込む時間を赤ワインより短くします。その分色が淡くなります。
②直接圧搾法(図の一番下、緑色の工程)
黒ブドウを白ワインの工程で造ります。
③混醸法
赤ブドウと白ブドウを混ぜて発酵させます。
この製法で作られているロゼワインは少なく、ドイツ・バーデン地方のロゼ「ロートリング」の伝統的な製法です。
スパークリングワインの造り方
次に、スパークリングワインの造り方ですが、3種類の方法があります。
主なものとしては、瓶内二次発酵方式の2つとシャルマ方式があります。
①瓶内二次発酵(シャンパーニュ方式)(図の褐色一番上の工程)
白ワインの工程で造ったワインを、主発酵させた後に瓶の中に詰め、糖を加えて瓶の中でさらにアルコール発酵させます。
発行後、澱を取り除きコルク栓で密閉して出荷します。シャンパーニュをはじめとした代表的な造り方です。
②瓶内二次発酵(トランスファー方式)(図の褐色真中の工程)
白ワインの工程で造ったワインを、主発酵させた後に瓶の中に詰めるところまでは、シャンパーニュ方式と同じですが、その後、瓶のワインを加圧タンクに入れ遠心分離機などで澱を取り除く。
その後、瓶詰めして出荷する造り方です。
③シャルマ方式(図の褐色一番下の工程)
白ワインの工程で造ったワインを、主発酵させた後に瓶の中に詰めるのではなく、タンクに入れ、タンクの中で二次発酵させる造り方です。大量に効率よく造る製法です。
ワインは、このように「ブドウ→発酵→熟成」でできます。
そのため、良いブドウを育て、上手く発酵・熟成させることが必要です。
ただ、白ワイン、赤ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインは、
「発酵をどの過程で行うか」、「どの程度の発行前の醸しと発酵をさせるか」、「発行を複数回行うかどうか」の違いがあります。
この「発酵」に着目して違いを区別してみて下さい。
ワインの造り方は、大変重要ですので、頭の整理をしてみて下さい。