作家は早生まれが多い

作家は早生まれの人が多い ①確かな実態

生まれ月を考えるシリーズ 1

 私が愛読してきた作家が24人ほどいます。
ふと、誕生日を見ていたら早生まれが多いように思えました。

 明治の文豪、森鴎外、夏目漱石、志賀直哉、石川啄木、芥川龍之介
さらに最近では百田尚樹、葉室麟、冲方丁など。

 私の好みの作家が、たまたま早生まれが多かったのかもしれないと思い 今回、可能な限り多くの作家の誕生日を調べてみました。

愛読作家の誕生日

200年間、2155人の日本人作家の誕生日

 200年間、1819年生まれ以降の日本人作家2155人の誕生月について調べてみました。 (出典:「作家の誕生日一覧」はこちら)

 すると、1月から3月の早生まれの作家は2155人中、675でした。 これは、31.3%にあたります。
 表のように、一か月の当たりの平均人数は、180(2155人/12月)です。
それに対し、1月~3月生まれの作家は一カ月平均にすると225人。 平均月の1.25倍(=225/180)です。
 特に、1月生まれは254人もいて平均の1.4倍です。

 一方で、遅生まれ(4~10月生まれ)の作家の数は、すべての月で平均180人を下回っています。
そして、年度後半の生まれの作家が比較的多く、その中でも、特に早生まれの作家が平均を上回っています。

 早生まれ月の作家の数は平均月の1.5倍とか2倍というほどではないですが、 確かに、早生まれの作家は比較的多いようです。

作家の誕生日月グラフ

早生まれの作家たち(近代)

 冒頭の作家たちの他にも、馴染みのある作家で早生まれの作家を挙げてみます。
 近代の作家たちは、歴史的・社会的な評価がなされています。1960年までの生まれの作家たちを挙げると、表のようになります。

 福沢諭吉、島崎藤村、北原白秋など明治の文豪、詩の大家をはじめとして、昭和の人気作家、大岡昇平、阿部公房、津本陽、森村誠一、大江健三郎がいます。

 また、柴田錬三郎、池波正太郎、津本陽などの歴史・剣豪作家、有吉佐和子、平岩弓枝などの劇作家・演出家・脚本家、そして、現在の人気作家である森村誠一、村上春樹、東野圭吾などがいます。

早生まれの作家(近代)

現代の作家でも早生まれは多い?

 上記の結果は現代の作家でないかもしれないと思い、今でも活躍している比較的現代の作家に絞ってみてみました。
 1950年生まれ以降の作家331人に対してです。

 結果、早生まれの作家は102人。 全体の30.8%でした。

 年間を通しての一月の当たりの誕生日人数は、平均27.6人(331人/12月)です。 そのうち、1月~3月生まれの作家の数は112人で一カ月あたり34人。 したがって、早生まれの作家の数は平均の1.23倍です。

 特に、2月生まれ40人もいて平均の1.45倍です。 やはり、結果は、時代にかかわらず「早生まれの作家は多い」でした。

現代作家の誕生日

 過去に早生まれの作家について話題があったのでしょうか?
また、なぜ早生まれの作家が比較的多いのでしょうか?

次回は、早生まれの子供の心身の発達は?
早生まれをめぐるの米国の事情 などに、

話を展開させてみたいと思います。

作家は早生まれが多い
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